フィルム被覆板ガラス
专利摘要:
マグネトロンによって真空蒸着されかつ太陽光抵抗特性及び/又は低放射特性を有するフィルム系を含む、本質的に透明な板ガラスであって、その特性が特に少なくとも一つの銀ベースの赤外線反射層によって付与され、板ガラスが表面層として酸化チタンに基づきかつZrO2,SiO2,Cr2O3からなる群からの高硬度の少なくとも一種の他の金属酸化物に基づく層を含み、板ガラスが層系の蒸着後に少なくとも550℃で5分間、熱処理を受けた場合に、光透過率(Tv)、層側反射(Re)及びガラス側反射(Ri)の測色特性が、10°のCIELAB座標において、観察される変化が透過及び反射の各々に対して以下の式を満足する。 ΔE=[(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2]1/2≦4、好ましくは<2 公开号:JP2011515314A 申请号:JP2011500235 申请日:2009-03-20 公开日:2011-05-19 发明作者:ステファノ,;ガエタン ディ 申请人:エージーシー グラス ユーロップ; IPC主号:C03C17-36
专利说明:
[0001] 本発明は、曲げ/強化タイプの熱処理に耐えることができる、太陽光抵抗(antisun)特性又は低放射(low−emission)特性を付与する一組の薄層を含む板ガラスに関する。これらの板ガラスは、この熱処理の前後で同様の光学特性(透過性、反射性、色)を有し、熱処理を受けなかった構成要素とこの熱処理を受けた他の構成要素を含む同じ集成体において同時使用を十分に可能にし、熱処理の有無から生じうる差が明確に存在しないものである。このタイプの板ガラスは一般に、「適合可能(matchable)」又は「自己適合可能(self−matchable)」として言及される。] 背景技術 [0002] 問題の板ガラスのための最も一般的な被覆はマグネトロン支援蒸着技術によって作られ、極めて一般的に金属層上に一つ以上の赤外線反射層を常に含む。これらの金属層の品質を保持するため、特にそれらを機械的な損傷、とりわけ全ての化学的損傷に対して保護するために、しかし、反射が赤外線に対して選択的になされ、できるだけ多くの可視波長を通過可能にすることを確実にするために、銀ベース層が誘電層の組の中に含まれる。] [0003] 太陽光抵抗又は低放射の板ガラスは熱的特性と光学的な点の両方に関して顕著な性能を達成することができる。それらは特に、極めて高い選択性を示すことができる。換言すれば、それらは赤外線に対して強力なフィルターを構成することができると同時に、可視波長を通過させることができる。最良の条件下では、それらは完全な色中立性を、特に反射で与えることができ、望ましくない着色を回避することができる。] [0004] 太陽光抵抗又は低放射層で被覆され、それらの層がその特性を有意に損なわれずに曲げ/強化タイプの熱処理を受けることができる板ガラスが、知られている。それらは、金属層を特に酸化に対して保護する層系を含む。これらの系は一般的に、この保護に対して寄与する幾つかのタイプの層を含む。] [0005] かかる層は特に、全ての他の層上に配置され、それらを被覆する層である。これらの層は、全ての外的な攻撃、湿分、酸化などに対して保護的役割を有する。それらはまた、機械的応力、摩耗、引っ掻きなどに対して耐性でなければならない。このタイプの層は主に、窒化物又は酸窒化物、例えばSi3N4,TiN,SiAlxOyNz,TiNwOvの層である。] [0006] それはまた、「バリヤー」層として知られる銀ベース層と密着する層の場合である。これらの層は、特に考慮下の熱処理の条件下で移行しやすい層の構成要素又は隣接層との接触から生じうる損傷に対して銀を保護しなければならない。これらの層は、金属酸化物から形成された誘電層系において特に有用である。] [0007] 他の層はまた、もしそれらの特性が高温への露出によって変性されるなら、「適合可能な」性質に対して影響を持つことができる。] [0008] 本発明の一つの目的は、曲げ/強化操作に相当するタイプの条件下で熱処理を受けたかどうかにかかわらず、それらが組み合わせて使用されることができるような層系で被覆された板ガラスであって、これらの板ガラスの光学的特性の差が十分に制限されているものを提案することである。] [0009] 実際には、それは、熱処理なしとこの熱処理後の製品の光学的特性の差が以下の条件を満足する「適合可能な」性質の定量化した基準として許容される: ΔE=[(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2]1/2≦4 好ましくはΔE≦2 特に好ましくはΔE≦1 これらの式において、L*,a*及びb*はCIELAB系(光源D、10°)で表示される測色座標である。] [0010] この特徴は主に、板ガラスによって外側に反射される可視光に関する。色差の評価は、このタイプの反射に対して特に厳しい。なぜならば建造物は全てのそれらの板ガラスに対して均一な外観を持つことが必要である。それより要求は劣るが、同じ条件が内側への反射に関して満足されることが有利である。但し、幾つかが熱処理され、他のものが熱処理されていない複数の板ガラスの外観を同時に持つことが一般的であることはずっと少ない。最後に、この条件がこれらの板ガラスによって透過される光に関しても満足されることを確実にすることが好ましい。] [0011] 板ガラスが受ける熱処理、曲げ又は強化タイプの処理は、数分間、500〜700℃のオーダの温度に導く。比較の容易さのため、5分間、550℃の処理が参照としてとられる。] [0012] 所望の光学的品質に加えて、問題の板ガラスはまた、それらがさらされうる様々な攻撃要因に対して十分な抵抗性を示さなければならない。これらは特に化学的な攻撃要因(空気、水、塩霧など)であるが、それらの使用時の変形又は移動時に遭遇される機械的な攻撃要因もある。] [0013] これらの層系の最外層は特に、これらの系に化学的耐性及び機械的強度特性を与えるが、言うまでもなく他の特性を明らかに与えない。例えば、機械的強度のために有名である層、特にチタン又はジルコニウムのような特定のカーバイドは、極めて薄い厚さであっても極めて吸収性であるので使用されることができない。] [0014] 「トップコート」としても知られているこれらの表面層と関連した条件に様々な従来の提案が少なくとも部分的に対処している。それらの層のうち、最も一般的に使用される層は特に、酸化チタン層、酸化スズ層、シリカ層、及び窒化物、特に窒化ケイ素である。経験的に、酸化チタン又は酸化スズ層は熱処理に対して敏感すぎる。窒化チタン、特に酸窒化ジルコニウムは熱処理に対して良好な耐性を示すが、これらの層は、熱処理の前後で光透過率において実質的な変動を示し、従って「適合可能な」板ガラスが得られることができない。] [0015] 「適合可能な」板ガラスのための表面層が提案されている。これらは特にシリカ及び窒化ケイ素である。シリカの蒸着は極めて難しく、窒化ケイ素層は不十分な耐引っ掻き性を示す。] [0016] 本発明は、「適合可能な」板ガラスの品質を与える層系で被覆された太陽光抵抗又は低放射の板ガラスを提案する。] [0017] この目的のために、本発明は、表面層として酸化チタンに基づきかつZrO2,SiO2,Cr2O3からなる群からの高硬度の少なくとも一種の他の金属酸化物に基づく層を含む層系で被覆された板ガラスを使用することを提案する。] [0018] 酸化チタン及び他の金属のそれぞれの割合は広い範囲の混合物をカバーすることができる。効果が顕著であるためには、追加の酸化物が全体の少なくとも5重量%、好ましくは少なくとも10重量%でなければならない。] [0019] 混合された酸化物では、酸化チタンは少なくとも40重量%、好ましくは少なくとも50重量%の割合で存在する。] [0020] 特に好ましい態様では、酸化チタンは少なくとも55重量%である。] [0021] 本発明に従って使用される混合酸化物では、酸化チタンに加えて、酸化ジルコニウムが特に好ましい。それは表面層の15重量%〜50重量%の割合で存在することが有利である。] [0022] チタンの酸化物及び上で挙げた金属に加えて、本発明による表面層はまた、前述の酸化物から実際に分離できない追加の酸化物を含むことができる。これはランタノイド、例えば酸化イットリウム又は酸化ハフニウムに対して特に当てはまる。これらの追加の酸化物が存在するとき、それらの含有量は比較的制限され、全体の5重量%を越えない。] [0023] その役割を満足に果たすために、保護表面層は特定の厚さを持たなければならないが、比較的小さい厚さで十分でありうる。好ましくは、この層の厚さは3nm以上である。] [0024] この表面層の組成に含まれる酸化物が透明であるなら、熱処理に対する耐性を改良するために必要なものよりずっと厚い層を使用することができる。特に、干渉フィルターの構成要素として、換言すれば高い可視透過率を維持しかつ良好な反射中立性を確立するのに有意に寄与する層としてこの保護層を使用することができる。] [0025] 干渉フィルターの構成要素として使用される表面層は他の誘電層と組み合わせることが有利である。次いで集成体の選択は、様々な層の光学的又は構造的な特性(屈折率(index)、透明性、結晶構造、界面品質)だけでなく、これらの層の形成の相対的な容易性も考慮する。] [0026] どのような構造が考えられたとしても、実際には本発明による表面層は35nm以下の厚さである。] [0027] 本発明による表面層は曲げ又は強化熱処理に対してあまり敏感でないか又は敏感でない。少なくとも550℃の温度を5分間でかつ20nmの厚さで受けると、それらの光透過率は0.1%を越えて変動しない。] [0028] さらに、本発明による被覆された板ガラスは、標準規格ASTM2486Dの方法に従った耐引っ掻き性が20%以下であることが有利である。] [0029] 本発明による被覆された板ガラスはまた、湿度試験において極めて良好な耐性を与える。標準規格ISO6270による「Cleveland」試験を3日間受けるとき、達成されるレベルは、少なくとも3であることが有利である。標準規格EN1096による塩水噴霧試験を受けた試料に対して、結果は2日の露出後で3より大きいことが有利である。] [0030] 「適合可能な」板ガラスに導く層系を持つためには、実質的に全ての層が、板ガラスが受ける条件に鈍感であることが必要である。] [0031] 使用される層のうち、特に変性されやすいものがある。例えば、温度の影響下で本質的に変形されうる層、特に結晶学的構造が変形されうる層が存在する。曲げ又は強化温度にさらされるときに問題の酸化物の結晶学的変化に対抗する異質の酸化物を含む酸化チタンに基づいた誘電層を使用することが例えば本出願人の公開されたヨーロッパ特許出願EP1980539から知られている。] [0032] それはまた、層の構成要素の互いの反応又は考慮下の熱処理における雰囲気の構成要素との反応のいずれかによる化学変性から変形が起こる層の場合である。これらの層は、特に酸化によって反応しやすいものである。] [0033] これらの層のうち、酸素に特に反応するものが顕著である。「犠牲」又は「バリヤー」層は特に、これらの特性に対応する。] [0034] 「適合可能な」板ガラスのために従来最も一般的に提案されているバリヤー層は特にニッケル及びクロム酸化物の合金の層である。しかしながら、比較的蒸着しやすいこれらの層は最良の特性を与えない。それらは、酸化チタンに基づくもののような他の層より透明性に相対的に劣る。] [0035] バリヤー層の構成は特に、原則としてゆるやかに適合しうる一組の条件を満足しなければならない。それらが酸素を容易に固定しなければならないか又は酸素を容易に固定することができるという考えから出発して、これらの層は、それらが厳格な化学量論的組成と比較して酸素不足を持つように構成されることが普通である。バリヤー層に関して、それらが銀層上に直接蒸着され、それらの蒸着の条件が銀層の損傷を防止するために完全に制御されなければならないという問題が起こる。] [0036] この理由のため、非酸化性雰囲気下での蒸着が原則として好ましいように見える。しかしながら、本発明者は、酸化物バリヤー層のこれらの条件下での蒸着の選択が「適合可能な」製品の製造において完全に満足のいくものではないことを示した。この理由は、非酸化性雰囲気下で蒸着された酸化物層が一定の亜酸化された製品に導くからであり、それは熱処理を受けると、有意な追加の酸化に導き、その後、関係するバリヤー層の特性の実質的な変性に導くからである。これらの変性は、板ガラスの光エネルギー特性において多かれ少なかれ実質的な変化を起こしうる。] [0037] バリヤー層の蒸着が金属ターゲットを使用して実施されるとき、蒸着時の雰囲気において酸素の存在が必要である。酸素がない場合、バリヤーは極めて大きく亜酸化され、続く熱処理に対して極端な敏感さを示すだろう。] [0038] 「セラミックターゲット」として知られる酸化ターゲットから酸化バリヤー層を形成する方法は、非酸化性雰囲気においてさえも酸化物バリヤー層に導く。しかしながら、層の酸化は不完全である。この理由のため、熱処理時のこのバリヤーの続く損傷の可能性が残る。従って、本発明によれば、化学量論に近い酸化の程度を達成するために、セラミックターゲットを使用する蒸着においてさえも酸化性雰囲気下で工程を実施することが好ましい。] [0039] 本発明によれば、酸化チタンに基づくバリヤー層が有利に使用される。これらの層は、ジルコニウム、ニオブ及びタンタルのうちからの金属の酸化物でドープされた酸化チタンの混合層が有利である。] [0040] 表面層の蒸着のための条件は、金属ターゲットを使用する蒸着のための酸化性雰囲気の選択が他の誘電層で先に被覆されている銀層の損傷に導く危険が少ない限り、原則として制限が少ない。さらに、セラミックターゲットの使用が一般に、チタンのような特定の成分に対して蒸着工程の大きな安定性に導くので、これらのセラミックターゲットは一般に金属ターゲットより好ましい。] [0041] バリヤー層に対してよりそうであったとしても、表面層の完全な酸化が必要である。これらの層は熱処理時に直接露出されるので、それらは高い酸化性条件を受ける。従って、それらがかかる処理時に実質的な変性を受けないために、初めから実質的に完全に酸化された層を形成することが必要である。] [0042] 銀ベース層の良好な構造を保持するために、本発明によれば、生長の良好な規則性を促進する層上にそれらを蒸着することが好ましい。この特性を満足する特に好ましい層は、酸化亜鉛に基づく層、特にスズをドープした酸化亜鉛層である。] [0043] 本発明によるシステムは、一つ、二つ又は三つの銀層を含み、各々が7〜20nmの厚さを有する。] 図面の簡単な説明 [0044] 本発明は、添付図面の対象である以下の実施例に詳細に説明される。 図1は、本発明による層系で被覆された板ガラスの断面の概略図である。 図2は、本発明による別の層系を示す。 図3は、本発明によるさらに別の層系を示す。] 図1 図2 図3 実施例 [0045] 図1の板ガラスは、明瞭のため、様々な構成要素の割合を考慮せずに断面で示されている。そのガラス1は、赤外線反射銀ベース層4を含む一組の層で被覆される。この銀層は、それを保護しかつそれに良好な反射中立性を有する良好な光透過性を与える二組の誘電層の間に配置される。] 図1 [0046] 銀層4は、酸化亜鉛に基づく層3上に蒸着されることが有利である。酸化亜鉛層及びドープされた酸化亜鉛に基づく層は、銀層との良好な界面の形成を促進することが知られ、これらの層の特性を全体として改良する。単位面積あたりの同量の銀に対して、層の導電性、従って放射性は、それらがこのように蒸着されるときに改良される。それは酸化亜鉛単独の薄い厚さの場合であることができ、その厚さは15nm以下である。この層の存在はいかなる粗さもなしで極めて均一な界面に導く。その後、所定量の銀に対して、層は高い導電性を与える。] [0047] 酸化亜鉛の厚さが大きいとき、柱状の生長を発現する危険があり、それは、増大した粗さで均一性に劣る界面に導く。このタイプの生長を避けるために、酸化亜鉛を他の酸化物、特にスズ又はアルミニウムの酸化物でドープすることが公知の慣習である。] [0048] 亜鉛スズ混合酸化物から形成された層は従来から二つのタイプを持つ。銀層が蒸着される層は低い含有量、特に約10重量%の酸化スズを持つことが有利である。前に示したように、これらの層は相対的に薄く、15nmを越えない。第二のタイプの亜鉛及びスズの混合酸化物層は、反射防止効果のための光路の主要部分を誘電集成体において構成するために使用される。この機能において、問題の層は通常、数十ナノメートルの厚さを有する。典型的には、このタイプの層は、亜鉛及びスズ酸化物の各々の約50重量%を含有する混合酸化物から形成される。これらの層は、特に板ガラスが受けうる熱処理時に大きな安定性の利点を持つ。] [0049] 図1に示された実施例では、保護層5は銀層4上に蒸着される。これは従来の層であり、その目的は、続く蒸着時、特にこれらの蒸着が反応性モードで、例えば酸化性雰囲気下で実施されるときに影響しうる損傷に対して銀層を保護することである。層5は、「バリヤー」又は「犠牲」層として言及される。それは、続く層が蒸着される雰囲気と反応することによって介在し、それはこの層が存在しないときには銀層と反応しやすいだろう。これらの犠牲層は極めて薄い厚さを持つ。それらは6nm以下であり、それらの厚さは好ましくは2又は3nmである。それらは、従来通り、特にチタンの酸化物又はNiCrの混合酸化物であり、酸化チタンは可視波長で極めて高い透明性の利点を提供する。それらは銀を保護しながら反応することができるように蒸着されるので、それらは対応する金属のターゲットから形成され、積み重ねの以下の構成で酸化されることが多い。この理由のため、これらの層は半化学量論的であることが多い。また、それ自体半化学量論的であるセラミックターゲットを使用してそれらを蒸着することもできる。この方法は、化学量論の領域における良好な酸化を最終層において好都合に達成することができる。この態様では、層の吸光係数が極めて低い。] 図1 [0050] 図1では、層2,6及び8は赤外線フィルターの構成に含まれる層である。それらは可視領域における大多数の光線の反射を防止することができる。これらの層のおかげで、透過光、特に反射光の色も制御される。大多数の用途において、この光ができるだけ弱く中性であることを確実にすることにあらゆる努力がなされていることが知られている。] 図1 [0051] 従来の誘電層は主に、Zn,Sn,Ti,Al,Zr,Nbの酸化物から形成される。それらの厚さは必要な光路に依存し、それ自体は赤外線反射層の厚さに依存する。これらの大きさ間の関係(厚さ、屈折率)は公知の物理学的関係によって完全に確立される。厚さの測定は、広く入手可能なプログラムによってシミュレーションの対象を形成する。かくして決定された値から出発すると、続く調整は、効果的な構造、組成又は構造特徴と理想的な層の対応する特徴の間で存在しうる差を考慮して行われる。] [0052] 表面層7は、特に効果的な耐性を付与する酸化物(ZrO2,SiO2,Cr2O3)を含む酸化チタンに基づく本発明による層である。] [0053] 本発明によるこのタイプの積み重ね(I)は、ガラスから出発して以下の層によって形成される:] [0054] これらの表では、略語は以下の通りである: − ZSO9は、10重量%の酸化スズをドープされた酸化亜鉛の層を意味する; − TiOxは、亜酸化チタンである; − TiZrOxは、50重量%のTiO2、46重量%のZrO2、残りがジルコニウムに通常伴う元素、特に酸化物Y2O5から形成される; − 厚さは、オングストロームで表示される。] [0055] 層の蒸着は4mm厚のクリアなガラスで実施される。] [0056] 構成された試料は二つのバッチに分割される。第一のものは変性なしで貯蔵される。第二のものは550℃のオーブンでの5分間の処理を受ける。これらのバッチの試料の特性が比較される。考慮下の特性は可視透過Tv、ガラス側反射Rv、層側反射Ri、及び垂直放射Enである。] [0057] 差は極めて小さい。最も大きい差は可視透過に関するものであるが、それは1%未満である。この差は目には知覚できない。] [0058] ガラスは絶縁板ガラスとして集成される。被覆されたガラスは、いかなる層も含まない4mm厚ガラスと組み合わされる。二つのガラス間の間隙は16mmである。集成体では、層はガラス間の間隙の方に向けられる。二つの系列の試料の間の色変動が測定される。色はCIELAB系に従って言及される。測定は透過光T及び内側Ri又は外側Reに反射される光に関する。層系は、外部入射光の方に向けられた面から出発して位置3にある。] [0059] 色測定は、透過又は反射された全てのカテゴリーに対して全てが1未満の変動を示す。特に、最も実質的な反射、特に外側に向けられるものは極めて少ししか変性されていない。板ガラスは実質的に同一のようである。] [0060] 以下の表においてII,III及びIVとしてそれぞれ言及される層の幾つかの他の集成体が作られ、それらは全て、ジルコニウム又はニオブと混合された酸化チタンに基づいた表面層を含む。さらに、表面層のための蒸着条件、また犠牲層の幾つかのための蒸着条件も実施例によって異なる。これらの層の幾つかは完全に中性の雰囲気(Ar)下で蒸着され、他は少量の酸素とアルゴンの混合物(ArO2、5重量%O2含有)から形成された雰囲気下で蒸着される。] [0061] 層の集成体は図2に表わされた通りである。全ての実施例において、ガラスと密着する第一層(8)は、構成成分の各々を50重量%含む亜鉛スズ混合酸化物層である(ZSO5)。] 図2 [0062] 第二層(2)は、チタンジルコニウム酸化物(TiZrOx)又はチタンニオブ酸化物(TiNbOx)に基づいた混合酸化物層である。ジルコニウム又はニオブ酸化物の割合は前述のように46重量%であり、酸化チタンの割合は50重量%である。実施例III及びIVでは、この層は酸素含有雰囲気下で蒸着され、一方、実施例2に対しては雰囲気はアルゴン単独である。] [0063] 実施例IIIでは、層2は銀層と直接密着している。実施例II及びIVでは、銀層の均一な生長を促進することを意図される介在層(3)が挿入される。実施例IIでは、それは10重量%の酸化スズをドープされた酸化亜鉛(ZSO9)の層である。実施例IVに対しては、この層(ZnO−Al)はアルミニウム(4重量%)をドープされた酸化亜鉛である。] [0064] 三つの実施例における銀層(4)は120mg/m2である。] [0065] バリヤー層(5)はそれぞれ、実施例IIに対してはチタンジルコニウム混合酸化物(TiZrOx)であり、実施例IIIに対してはチタンニオブ混合酸化物(TiNbOx)であり、実施例IVに対しては亜酸化チタン単独(TiOx)である。全てのバリヤー層(5)はアルゴン雰囲気下で蒸着される。] [0066] 実施例II及びIVでは、10%酸化スズをドープされた酸化亜鉛の層(6)はバリヤー層(5)上に置かれる。] [0067] 最も厚い誘電層(9)は、三つの実施例に対して50重量%の亜鉛スズ混合酸化物(ZSO5)から形成される。] [0068] 表面層(7)は層として同じ性質を有し、TiZrOx又はTiNbOxであり、同じ雰囲気条件(アルゴン単独又は5重量%酸素を有するアルゴン)下で蒸着される。] [0069] 層の厚さは以下の表に掲載される。厚さはオングストロームで与えられる。] [0070] これらの三つの実施例の特性の測定は、熱処理なしとこの熱処理後の値を比較することによって前のように与えられる。測定は、前のように、ガラスを含む層系から16mm離れた4mm厚ガラスを含む絶縁板ガラス上でとられる。層は板ガラスの外部から数えて位置3に面している。] [0071] 試験は、亜酸化表面層、即ち酸化性雰囲気下で蒸着された層7を含まない系の光学的特性の大きな安定性を示す。系III及びIVはともにこの条件を満足する。逆に、非酸化性雰囲気下で蒸着された表面層を含む実施例IIは熱処理試験に対して敏感である。この実施例は一層敏感である。なぜならば、それはまた、バリヤー層2を含み、それはまた、非酸化性雰囲気下で蒸着され、それは熱処理時に変性されやすいからである。] [0072] パイロット蒸着プラントで実施される前述の試験に続いて、前に得られた結果の安定性を調べるために工業的ラインでの試験を行った。全てのこれらの試験において、図3に概略的に表わされる層系は以下の通りである:] 図3 [0073] V〜Xとして言及される六つの系列の製品が作られ、それらの間の唯一の差はバリヤー層5の厚さ及び表面層7の厚さに関する。問題の厚さはオングストロームである。] [0074] それらは、構成された絶縁板ガラスにおいて前に述べたように以下の結果に導く。]
权利要求:
請求項1 マグネトロンによって真空蒸着されかつ太陽光抵抗特性及び/又は低放射特性を有するフィルム系を含む、本質的に透明な板ガラスであって、その特性が特に少なくとも一つの銀ベースの赤外線反射層によって付与され、板ガラスが表面層として酸化チタンに基づきかつZrO2,SiO2,Cr2O3からなる群からの高硬度の少なくとも一種の他の金属酸化物に基づく層を含み、板ガラスが層系の蒸着後に少なくとも550℃で5分間、熱処理を受けた場合に、光透過率(Tv)、層側反射(Re)及びガラス側反射(Ri)の測色特性が、10°のCIELAB座標において、観察される変化が透過及び反射の各々に対して以下の式を満足するようなものである、板ガラス:ΔE=[(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2]1/2≦4、好ましくは<2 請求項2 層側反射(Re)に対して観察される変化が以下の式を満足する、請求項1に記載の板ガラス:ΔE=[(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2]1/2≦1 請求項3 ガラス側反射(Ri)の測色特性及び透過のそれが以下の同じ条件を満足する、請求項2に記載の板ガラス:ΔE=[(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2]1/2≦1 請求項4 酸化チタンが表面層の少なくとも40重量%を占める、請求項1〜3のいずれかに記載の板ガラス。 請求項5 表面層がさらに、考慮下の追加の酸化物と共に通常存在する金属酸化物を含み、これらの酸化物が、表面層の全ての酸化物の5重量%を越えない割合である、請求項1〜4のいずれかに記載の板ガラス。 請求項6 酸化チタンに加えて、表面層が15重量%〜50重量%の割合で酸化ジルコニウムを含有する、請求項1〜5のいずれかに記載の板ガラス。 請求項7 酸化チタンに基づいた表面層が3nm以上の厚さを有する、請求項1〜6のいずれかに記載の板ガラス。 請求項8 酸化チタンに基づいた表面層が35nm以下の厚さを有する、請求項1〜7のいずれかに記載の板ガラス。 請求項9 表面層の酸化チタン以外の金属酸化物が層全体の少なくとも5重量%、好ましくは少なくとも10重量%である、請求項1〜8のいずれかに記載の板ガラス。 請求項10 赤外線反射銀ベース層が、わずかに酸化性の雰囲気下でセラミックターゲットから蒸着された金属酸化物バリヤー層で被覆されている、請求項1〜9のいずれかに記載の板ガラス。 請求項11 バリヤー層が酸化チタンに基づく層である、請求項10に記載の板ガラス。 請求項12 バリヤー層がチタン及び/又はジルコニウム、ニオブ、アルミニウムもしくはタンタル酸化物の混合酸化物に基づく、請求項10に記載の板ガラス。 請求項13 表面層に加えて、少なくとも一つの銀ベースの機能層、及びガラス支持体と第一銀層の間、適切には各銀層の間で、かつ支持体から最も遠い銀層上に配置された一組の誘電層を含む、請求項1〜12のいずれかに記載の板ガラス。 請求項14 一つ、二つ又は三つの銀層を含み、各々が7〜20nmの厚さを有する、請求項1〜13のいずれかに記載の板ガラス。 請求項15 銀層が、スズ又はアルミニウム又はガリウムで任意選択的にドープされた酸化亜鉛に基づく層上に蒸着される、請求項13又は14に記載の板ガラス。
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